●ドーピングについて

ドーピングとは

競技能力を増幅させる可能性がある手段(薬物あるいは方法)を不正に使用することをドーピングといい、スポーツの基本理念であるフェアプレイに反する行為、スポーツの価値を損なう行為として禁止されています。競技力向上を目的に薬物を使用する場合には、常用量よりはるかに多い量を使用し、選手に重篤な健康被害が現れたり、後になって長く後遺症に悩まされることもあります。そして最悪の場合は命を落とすこともあります。また社会に対して悪影響を及ぼす可能性があるので、ドーピングは禁止されています。

うっかりドーピングとは

競技力向上を目的にドーピングで使用する薬物は決して特別な薬ではなく、病気を治療するために使用される医薬品も多く含まれています。たとえば市販の風邪薬や健康食品、サプリメントなどにも含まれている場合があります。これら禁止物質を含む医薬品などをそれとは知らずに病気を治療する目的で服用し、結果的にドーピング違反になってしまうことを「うっかりドーピング」といいます。残念なことに、うっかりドーピングで違反になってしまう選手が毎年数名いるのも事実です。

TUE(治療使用特例)について

ドーピング禁止物質の中には、病気を治療するための医薬品も数多く含まれています。ではドーピング検査を受ける可能性のある選手は、体調を崩した時に薬を服用することができないのでしょうか?
トップアスリートは体調管理も競技力向上の一部分ではありますが、万が一体調を崩して薬の服用が必要になったときには、まず禁止物質以外の医薬品での治療を検討してください。禁止物質以外の医薬品で治療ができない、禁止物質を使用せざるを得ないなど下記の条件を満たす場合には、TUE(治療使用特例)申請を行えば禁止物質を用いての治療を受けることができます。ただし、申請を行えばすべてが認められるというわけではありませんので、ご注意ください。

TUEの取得

競技者は、次の各条件が満たされたことを証明した場合に(のみ)、TUEを付与される

a 禁止物質又は禁止方法を用いなければ競技者の健康状態に深刻な障害がもたらされるというような、急性又は慢性の疾患を治療するために当該禁止物質又は禁止方法が必要であること
b 禁止物質又は禁止方法の治療使用により、急性又は慢性の疾患の治療の後に回復すると予想される競技者の通常の健康状態以上に、追加的な競技力を向上させる可能性が極めて低いこと
c 禁止物質又は禁止方法を使用する以外に、合理的な治療法が存在しないこと
d 当該禁止物質又は禁止方法を使用する必要性が、使用当時に禁止されていた物質又は方法を、TUEを取得せずに以前に使用したことの結果(全面的であろうと部分的であろうと問わない。)として生じたものではないこと

公認スポーツファーマシストとは

薬剤師の資格を有し、なおかつ最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識など所定の課程を修めると(公財)日本アンチ・ドーピング機構(JADA)より認定される資格制度です。
現在和歌山県内には約120名のスポーツファーマシストが在籍し、町の薬局や病院などで医薬品やサプリメント、健康食品などのドーピングに関する相談に対応しています。うっかりドーピングを防止するためにも、薬を服用する前にスポーツファーマシストにご相談ください。

和歌山県専属スポーツファーマシスト制度(WSSP)

和歌山県薬剤師会では和歌山県体育協会と協力し、県内の40競技団体全てに担当スポーツファーマシストを配置しています。これは全国初の取り組みです。競技団体を担当しているスポーツファーマシストは、選手やコーチ、トレーナーからの医薬品の相談に対応しています。また定期的にうっかりドーピング防止の講習会を開催しています。競技団体を担当しているスポーツドクターやアスレチックトレーナーと連携し、選手をサポートしています。

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